身近にみられる主な薬草
薬草名 参考写真 説   明 出品者名
オオバコ ・ 全草を夏に採取して、水洗いしてから日干しに、種子は秋に集めて日干しに。 ・ せき止めに~乾燥した種子(車前子)1日量5~10gに水200ccを加えて1量に煎じて、食後に服用。 ・ むくみと利尿に~乾燥した全草、1日量5~10gに水300ccを加えて2分の1量に煎じて、食後3回に服用。 斎藤  興
チョウセン  ニンジン ・ ウコギ科の多年草。朝鮮・中国東部の原産。 ・ 根を人参といい、薬用に。胃の衰弱によって生じた新陳代謝機能の衰えを治す。 ・ 民間薬~火傷、出血、粘膜の炎症などに用いる。 ・ 江戸幕府は享保年間(1716~36)に種子を朝鮮から取り寄せ、各地で栽培を行った。 別名 オタネニンジン 斎藤  興
トチバ     ニンジン 外形はオタネニンジンに似ており、根茎はオタネニンジンとは異なり、竹節状の結節があり横に走る。その節くれ立った根茎の形状が竹の根茎に似るところから、別名チクセツニンジン(竹節人参)ともよばれる。 茎は根茎の先端から1本だけ直立して、高さは50?80 cmほどになる。
葉は長柄のある5小葉で構成される掌状複葉で、茎の頂部に3?5枚輪生する。葉縁には細かい鋸歯がある。花期は夏季の6?8月で、茎頂の派の集まり部分から長柄を出し、その先端に散状花序をつけ、球状に淡黄緑色の小さい花を多数つける。秋に赤い果実をつける。
長沼 藤助
アシタバ ・ 体内にたまった過酸化物によって高熱が出る病気に治療効果が期待されるもので、立派な保健薬である。 ・ 薬用~高血圧症の予防に、乾燥葉をお茶代わりに飲む。 ・ 食欲増進、疲労回復、病後の保険に。 斎藤  興
キンミズヒキ ・ 夏の花盛りの頃、根茎を含む全草を採取、水で洗って細かく刻み、日干しにする。 ・ 下痢には乾燥した全草1日8~15gを400ccの水で、約3分の1量まで煎じてから、冷めないうちに、適当な時に服用する。 ・ 口内炎には5g、200ccの水で半量に煎じてうがいをする。 斎藤  興 小玉 直正
ユキノシタ ・ 5~7月の花の頃に、葉を取って陰干しに。生の葉はいつでも良い。  ・ 中耳炎に~水洗いした新鮮な葉をもんで、出た汁を数滴、直接耳孔にたらしこむ。  ・ 腫れ物に~新鮮な生の葉を水洗いして火にかざし、軟らかくして直接患部にはると、自然にうみが出る。 斎藤  興
エゾウコギ ・ 日本では北海道のみに自生。樺太、朝鮮、アムール、中国北部の寒地に。  ・ 若葉を湯がいて、ひたし物、和え物、天麩羅等にする。 ・ 滋養強壮に~五加皮酒をつくる。 長沼 藤助 齋藤  貢
ナガボノ   カライトソウ 多年草。地下の根茎は肥厚する。葉は根生し、茎につく葉は互生する。葉は奇数羽状複葉で葉柄があり、小葉の縁に鋸歯がある。花序は球形から円柱形をした穂状花序で、密に花をつける。花序の先端側から基部側に咲き進むものと、その逆に花序の基部側から先端側に咲き進むものがある。花は両性であるか、または単性になる傾向があり、花柄はなく、小型で、小型の苞と小苞がつく。花弁はない。萼筒は4稜または4翼があり、萼裂片は4個で花弁状になり、白色、帯緑色、帯紅色、暗紅色になる。雄蕊は4-12個あり、花糸は糸状または扁平になり、花後には落ちる。子房は下位で萼筒に包まれ、1個の胚珠があり、柱頭はふさ状になる。果実は痩果で、やや革質になる。 小玉 直正
ボケ 庭園樹としてよく利用され、添景樹として花を観賞する目的で植栽される。盆栽にも用いられる。好陽性で土壌を選ばず、移植は容易だが、大気汚染・潮害にはさほど強くない。 小玉 直正
ゲンノ    ショウコ ・ 夏、花の盛りに全草を採取し、陰干しに  ・ 下痢止めに~1日量20gを水400ccで半量になるまで煎じて服用。 斎藤  興
ショウジョ  バカマ ユリ科の多年草で、低山の湿った斜面などに群生しますが高層湿原でもよく見られます。
 開花の時期がカタクリよりも早くて残雪の縁などにも咲いています。
 葉は5~10センチの舌状の根生葉です。
 10センチくらいの直立した茎の先にピンクの花を咲かせます。花びらは夏にも枯れずに黄緑色に変色して残ります。時には白い花もあります。
長沼 藤助
ウスバ    サイシン ・ 7~9月頃、根茎と根を掘り、水洗いして、日陰干しにする。 ・ 生葉の煎液は口臭を防ぐうがい薬。 ・ 口内炎には~粉末に酢少量を加えてねり、大豆粒の大きさにして、毎晩寝る前にへその穴に詰め、上から絆創膏で押さえておく。 小玉 直正 佐藤 一男
アロエ ・ 生の葉を取り、洗ってから使う。 ・ 下痢に~生の葉をすりおろし、その汁を盃1杯、空腹時に服用する。 ・ 健胃に~盃1杯の半量を1日3回食後に服用する。 ・ やけどに~葉の皮をむき、中のゼリー状の部分を患部に塗る。 斎藤  興
コケモモ ・ 夏~秋に葉つき枝ごと刈り取り、蒸し器で20分間蒸してから日干しに。  ・ 葉だけを集め、弱火で焦げない程度に乾燥。  ・ 利尿に、乾燥した葉を10~15gを1日量として水300ccから半量まで煎じて服用。熟した果実は果実酒に。 斎藤  興
クマヤナギ ・ 夏から秋に、茎葉を採取して、日干しにする。  ・ 解熱・利尿・解毒・リュウマチの腰痛に~1日量6~12gを水400ccで3分の1量に煎じて3回に分服。 斎藤  貢
ダイモンジ  ソウ ・ 全草をむくみの時の利尿薬に用いる。 ・ 葉は柔らかく、重量感もあり、多肉質でくせもない。葉を生のままで天麩羅にする。 小玉 直正
ダイコンソウ ・ 夏から秋、なるべく開花期の全草を取り、日干しに。 ・ 利尿に~10~15gを1日量として、水400ccから3分の1量に煎じて、3回に分けて服用する。 小玉 直正
ジャノヒゲ ・ 7~8月頃、根を掘り、膨らんだ部分(貯蔵根)だけを利用。水洗いして日干しに。 ・ 滋養、強壮に~乾燥した根5~10gに蜂蜜5~10gを加えて煎じ服用。 小玉 直正
ユキザサ ・ 食用~新芽、若苗、若葉  ・ くせがなく、天ぷらや汁の実に良い。 小玉 直正
ヤハタソウ 根・茎: 根茎太く短い。
葉: 根生葉柄15-30cm、根生葉毛細毛まばらにあり、根生葉大、茎葉1-2枚、根生葉円形7浅裂が多い、あるいは葉掌状4-9浅裂、鋸歯不揃い。
花: 初夏、夏、5-7月、花黄淡、50cm位の花茎を出し、葉2枚互生し、茎頂に集散花序をなし、数個の花をつける、がく鐘形5裂、花片5弁へら形、あるいは菱形切れ込みあり、花片がくより長く1.5cm位、おしべ5、花柱2。
小玉 直正
ヤグルマソウ 根出葉は5枚の小葉からなる掌状複葉で、葉柄は50cmに達する。小葉は倒卵形で先端が3-5浅裂する。花茎の高さは1mほどになり、短い葉柄をもった茎葉が数個互生する。
花期は6-7月で、先端に円錐状の花序をつける。花弁はなく、花弁にみえる萼裂片は長さ2-4mmで、ふつう5-7個あり、はじめ緑白色で、のちに白色に変わる。雄蕊は長さ3-4mmで8-15個あり、直立する。花柱は長さ1.5-2.5mmになり、2個あり、花時に直立する。果実は狭卵形の蒴果で、長さ5mmになる。
長沼 藤助
イズイ 漢方ではアマドコロや類縁種の根茎を萎?(いずい)と呼び,乾燥したものを煎じて強壮剤とし,また乾燥粉末を打撲傷の塗布薬とする。成分としてはコンバラマリンconvallamarinやコンバラリンconvallarinを含み,血圧降下,強心作用がある。 斎藤  貢
フタリシズカ 沖縄を除く日本全国の山林の比較的暗い場所に分布する。高さは30~60cm。花期は4~6月。茎の先に数本(2本の場合が多い)の穂状花序を出し、小さな白い花をつける。花には花弁も萼もなく、3個の雄しべが丸く子房を抱いている。花序は立っているが、果実ができると下に曲がる。夏頃(果実の成熟期)に閉鎖花をつける。
和名は、2本の花序を、能楽「二人静」の静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの[1]。ヒトリシズカと対を成す。ただし、花序は二とは限らず
長沼 藤助
ヤブカンゾウ ・ 若い苗は食用に。  ・ 解熱につぼみを乾燥させたものを煎服。 また利尿には乾燥根を5~10g煎服。 小玉 直正
チャルメラ  ソウ 花期は4-6月。花茎は高さ20-30cmになり、茎葉はなく短腺毛が密生し先に2-10個の花を総状花序につける。花柄は長さ2mmになり短腺毛が密生する。萼筒は浅い倒円錐形で腺状突起が密生し、萼裂片は5個あり、長さ1mmの広3角状卵形で花時には開出する。花弁は5個あり、紅紫色または淡黄緑色で、長さは4mmになり羽状に細く7-9裂して「魚の骨」状になり、外面に腺点があり、花時には反曲する。雄蕊は5個あり、萼裂片と互生して花盤上につき、裂開直前の葯は淡黄色になる。子房は下位で、1室に2個の心皮があり、花柱2個は短い。果実は蒴果で、花柱間の縫合線に沿って鐘状に開く。種子は卵状楕円形で長さ約1.2mmになり、種皮は暗緑色になる 斎藤  貢
スダヤクシュ ・ 咳止めには全草(夏に採取)の乾燥品5gを煎じて服用する。 斎藤  貢